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2005/03/05

情報センターの時代

 緒方良彦・柴田亮介『情報センターの時代 新しいビジネス支援』(日外アソシエーツ, 2005)を読み終わってはいたのだけど、感想を書くかどうか、実はちょっと迷っていた。なんというか、読み物としての本ではないし、かといって、ハウツー本ともちょっと違う。
 中身は、企業・団体内の図書館(室)・資料室は、その企業・団体内の情報共有に中心的役割を果たす「情報センター」として生まれ変わりつつあるし、生まれ変わるべきだ、という主張をまとめたもの。公共図書館についても若干ページが割かれていて、運営にPFI方式を取り入れたり、ビジネス支援などを取り入れたり、という動きを紹介したりして、さらに、公共図書館と情報センターとのネットワークの形成などを提言したりしている。
 うーん、書いてある中身自体は、まあ、企業内でコストセンターに対する風当たりが強くなっている状況で、「図書館」が生き残るためには、こういう方向しかないよなあ、という感じなのだけれど、どうも企画書とか報告書みたいな文体が、個人的には読みにくかったり。趣味で読む本じゃなくて、仕事で企画書を書いたりするときに使う本なんだろうなあ。
 逆にそう思って見れば、使える部分が大量にあるのかも。論旨の展開は強引というば強引なんだけど、企画書で引用する分には、このくらい明快な方がわかりやすいか。
 公共図書館にしても、大学・学校図書館にしても、地方公共団体や法人組織内の「図書館」としての性格を持つことを考えれば、本書に書かれているような「情報センター」化戦略も意外に他人事ではないような。あと、事業、経営、評価、といった点が重視されるという点も、もうどの館種でも共通の課題だし。企業の図書館・資料室の関係者だけではなく、もうちょっと図書館関係者に広く読まれてもいい本かもしれない。でも、自分のポケットマネーで買うのはちょっとつらいかなあ。買っちゃってからわかっても遅いんだけど。
 あ、余談ながら、トラックバックをもらった「図書館員の愛弟子」のエントリー、「ココフラッシュをサイドバーに」で、「ユーザーカテゴリに「図書館」を作りましょう」という呼びかけがあったので、とりあえず、作成して適用。個人的には「文化・芸術」の一部でもいいような気もちょっとあるような。

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