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2005/08/31

満鉄マルクス主義とアジア

 小林英夫・福井紳一・石井知章・盛田良治「満鉄マルクス主義とアジア 小林英夫・福井紳一編『満鉄調査部事件の真相』をめぐって(前半)」『情況』第3期6巻7号(2005年8/9月)p.24-45. なる座談会記事あり。
 やっぱりよく分からない、という部分と、それでも流れとしてはこうだろう、という部分が錯綜する内容。本体では突っ込んで書ききれなかった部分を、補足するという感じか。
 実は東条英機が、満鉄調査部事件や同時期の企画院事件、ゾルゲ事件などの摘発に向けての動きの裏にいたのではないか、という指摘になんとなく納得。なるほどなあ。
 まあ、話の流れからして当然だけど、満鉄図書館については特に記述なし。

2005/08/17

池袋西武 夏の古本まつり

 ブログの更新の気力なし。仕事が充実しているといえば聞こえはいいが、要するにばてているらしい。トラックバックや、コメントもいくつかいただいているのだが、反応できずに申し訳ない。
 さすがに、精神的に煮詰まってきたので、ストレス解消(?)に本屋に行こうと池袋のリブロへ……と思ったら、池袋西武 夏の古本祭り(会場:池袋西武イルムス館2階西武ギャラリー 会期:2005年8月17日〜8月23日)のポスターがあったので、ふらふらとそちらに吸い込まれてしまう。
 収穫は二冊。
 一つは、内田魯庵『昨日今日 明治文化史之半面観』(博文館, 1916)。背と奥付のタイトルは『きのふけふ』なので、本来はこっちを記述すべきかな? 『昨日今日』はタイトルページでの表記。状態はあまりよくないが、元々は結構こった装丁だった様子。巻末に、「貸本所/生田蔵書」という蔵書印が捺されているので、貸本屋に置かれていた本のようだ。
 で、何故これを買ってしまったかというと、山口昌男『内田魯庵山脈』(晶文社, 2001)のネタ本の一つだからだったりする。
 主に、硯友社や山田美妙、二葉亭四迷といった、文学史上の人物についての随筆を集めたものだが、その中に、淡島椿岳という画家が登場してくるのがポイント。椿岳の息子が、『梵雲庵雑話』の淡島寒月だったりする。といっても、わからない人にはさっぱりかもしれないが、『内田魯庵山脈』がすぐに出てこないので、受け売りで適当な蘊蓄もちょっと語れない。あ、どっちかというと『内田魯庵山脈』より『「敗者」の精神史』(今は、岩波現代文庫かな?)の方が詳しいらしいので、興味のある方はそちらを。
 あとは、明治41年に丸善が火事で焼けたときの様子を記したエッセイなんかも面白そうだなあ。他にも、今となっては無名の趣味人(?)についての随想もいくつか。
 もう一つは、『古本年鑑 1934』(古典社, 1934)。
 前年(昭和8年)の年表があったり、「難読書名表」とか「和本漢籍巻数一覧」(揃いかどうかを判別するのに使ったのかな?)、「続最新古本時価表」があったりと、ぱらぱらと眺めているだけでも、何となく楽しい。さらに、「全国古本商名簿」を見ると、朝鮮や満洲(奉天)、関東州、台湾にも日本人による古書店が進出していた様子もうかがえる。
 買ってしまう決め手になったのは、「著名蔵書売立落札値段目録」で、「某家蔵書」としか書いていないものも多いのだが、昭和9年6月22日の紀州徳川家旧蔵書の資料ごとの落札記録が含まれていたりする。今となっては、ほとんど出てこないような資料がゴロゴロ流出していた様子がうかがえてなんとも興味深い。
 まあ、大空社から復刻版も出ているようなので(1994年刊)、そういう意味ではさほどレアではないみたいだけど(だから安い)、何となく、こういうのも縁だよね、ということで、手元に置くことに。
 ところで、この巻末に、会員制図書館らしい、社団法人東京移動図書館とやらの広告が出ているのだけど、これって何ものなんだろう……。「文部省推奨優良図書館」とか書いてあるなあ。

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