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2005/11/24

山口晃展

 仕事帰りに、相方と二人で、日本橋三越(新館)へ。『山口晃展』(会期:2005年11月22日〜27日)を見に出掛ける。
 この人の作品を、何故か「日本画」として紹介することがあるようだけど、画材は、カンバスに油彩だったり、紙にペンと水彩だったりするので、「日本画」じゃあないのでは。それとも、「日本画」とは、日本画的な人物の描き方のことだったりするんだろうか(と、妻が悩んでいるのだけれど、ほんとにどうなっているのだろう)。
 で、展覧会自体はというと、すばらしいの一言。図録がないのがもったいない。いや、図録があったら、『山口晃作品集』(東京大学出版会, 2004)が売れなくなるから、よくないか。
 細密画の如き、三越の広告の原画もすばらしいし、数々の代表作を手に触れられんばかりに近づいて見ることができるのがたまらない。マンガ仕立ての『すずしろ日記』を、久しぶりにじっくり見られてこれまた幸せ。
 広告で使われている作品とは異なる傾向の作品としては、澁澤龍彦の『菊灯台』(平凡社ホラー・ドラコニア少女小説集成, 2003)、『獏園』(平凡社ホラー・ドラコニア少女小説集成, 2004)の挿絵の原画もあったり。複製(かなり高い)を売っていたのにはびっくりしたけど。
 最近の作品では、情報を圧縮/強調する技法としての鳥瞰図法を取り込むことで都市の過去/現在/未来を縦横無尽にごちゃまぜにしてしまっていたり、やっぱり、この人の作品は面白くて刺激的だ。
 といいつつ、最大のヒットは、とある作品の欄外に鉛筆で書き込まれていた「シャンソン侍」だったりして。週末に行かれる方は、ぜひ、探してみていただきたい。セシボーン。
 ところで、入場する前に、Tシャツとか関連グッズが売れられているのを見て、二人して、「うおー、晃Tシャツだー」「晃グッズだ、すげー」とか騒いでいたのだけれど、ふと、振り向くと、作者ご本人にそっくり、というより、そのもののお方が……。き、聞こえてたかな。

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コメント

こんばんは。以前に別の記事でTBをいただいたはろるどです。
いつも拝見させていただいております。

私も先日この展覧会を見てきました。

>画材は、カンバスに油彩だったり、紙にペンと水彩だったりするので、「日本画」じゃあない

そうですよね。単に「絵師」と紹介していることもあるようです。
何でも描けてしまう凄まじいデッサン力には脱帽でした。

はろるどさん、こんばんわ。
いやー、山口晃展、ほんとに面白かったです。凄まじい密度に圧倒されました。

ひと様のブログを勝手に紹介するのも何ですが、

歩行と思索「みんな凝視している」
http://diary.tea-nifty.com/blog/2005/11/post_6b91.html

で指摘されている、

「山口晃の絵を見るとき、ひとは絵画に顔面を接近させる」

「山口晃の絵を見るとき、ひとは指をさしがち」

という二つのテーゼに、深く同意するのでした。

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三越日本橋本店新館7階ギャラリー 「山口晃展」 11/22〜27(会期終了) 日本橋の三越で開催されていた、山口晃氏の個展です。三越のギャラリーで、いわゆる現代アートの展覧会が開かれるのは珍しいように思いますが、彼が昨年の「日本橋三越本店100周年」の広告を手がけたと聞けば、さもありなんと言えるでしょうか。一度まとめて作品を拝見したかった方だったので、とても良い機会となりました。 まずは、その三越を題材と�... [続きを読む]

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