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2007/11/06

最近行った展示会など

 すっかり、更新をサボっているうちに、またまた時間が経ってしまった。こうなると、再開するのもおっくうな感じではあるのだけれど、ちょっと久しぶりに書いてみる。

 比較的最近行った展示会はこの三つ。

国立公文書館
平成19年度秋の特別展「漢籍」(会期:2007年10月2日〜21日)

 「漢籍」とは何なのか、ポスターとかにはまったく説明がないのに、結構、人が入っていたのが印象的。重要文化財の力か。いや、説明しないことで、何だこれ、と思わせる作戦だったのかもしれない。
 約50点強を展示。漢詩、儒教・歴史関連文献が、結構使われてた感じがするのに対して、小説系が保存状態めちゃめちゃ良かったりするのが面白い。漢籍とはいっても、和刻本(伏見版とか)や、朝鮮本もあり。
 北宋本はなかったけど、南宋本はごろごろ。内閣文庫はさすがに懐深いなあ。

印刷博物館
雑協・書協創立50周年記念世界出版文化史展「百学連環−百科事典と博物図譜の饗宴」(会期:2007年9月22日〜12月9日)

 和漢洋(ちょっとイスラムも)の百科事典的な著作の系譜を辿る展示。
 展示自体は色々出てて面白かったのだけど、書誌的事項の記述があんまりなくて、ちょっと興ざめ。とはいえ、西周の提示した「百学連環」というキーワードを軸に、和洋東西横断的に、知の集積と体系化の試みを集積する、という目論見自体は、刺激的だ。
 図録は重いけど、その分、読み物としては充実。樺山紘一「百学連環、もしくは西周の理想」とか、今橋理子「科学と芸術、そして俳諧文学」とかがあり。展示とは独立した書物として成立する編集になっている(でもまだ読んでない)。展示ではあまり大きく扱われていなかった、イスラムにも一章割かれているのも特徴か(鈴木菫「イスラム世界と百科事典」)。ただ、巻末の展示資料リストでも、書誌的事項の記述はあんまりなし。漢字圏以外の資料については、原語でのタイトル、書誌事項表示はあってしかるべきだと思うのだけれど。

天理図書館
開館77周年記念展「中国の絵入本 明・清時代の版本を中心に」(会期:2007年10月19日〜11月11日)

 こちらも50点強を展示。宋版・元版好き(?)には物足りないかもしれないが、絵入本という切り口では止むを得ず(といいつつ、国宝の宋版『欧陽文忠公集』があっさりと置いてあったりするところが恐ろしいのだが)。むしろ、明代、清代の板刻技術の見事さを楽しむのが正解かと。
 ポスターやチラシにも使われている『万寿盛典初集』120巻など、木版とは信じがたい細密さ。現物を見るのが一番だが、少なくとも、図録を入手して見てみる価値はある。
 その他、武英殿聚珍版(木活字版)の『欽定武英殿聚珍版程式』『農書』があったり、多色刷もいくつかあったりと、印刷史的な見どころも多数。本草は明版の『本草綱目』と『重修政和経史証類備用本草』の2点が出ていた。
 天理ギャラリーでもやってくれると、関東近辺の人には嬉しいと思うのだけど、あちらはあちらでまた別のものをやるのかなあ。

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