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2016/10/17

国立国会図書館企画展示「続・あの人の直筆」感想

国立国会図書館企画展示「続・あの人の直筆」 http://www.ndl.go.jp/jp/event/exhibitions/exhibition2016.html 良かった。戦国時代から戦後まで、100点以上。さらに解説の情報量がめちゃ多いので1時間では足りない感じ。前期(〜10/29)後期(10/30〜)で一部展示替があるので注意。

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月17日

展示リストPDFはこちら。 http://www.ndl.go.jp/jp/event/exhibitions/1610exhibition.pdf 小野蘭山、大槻玄沢、伊能忠敬、渋江抽斎、司馬江漢とか近世ものも良いが、やはり近現代が充実。>NDL「続・あの人の直筆」展

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月17日

伊藤圭介、白井光太郎、新城新蔵の直筆では伊藤文庫、白井文庫、新城文庫にも言及。また白井の「採集日記」は絵入で、生涯の友、坪井正五郎の姿もあり(後期は展示箇所が変わる模様)。布川角左衛門旧蔵の安倍能成宛献辞入り資料には丸山眞男の署名も。>NDL「続・あの人の直筆」 展

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月17日

政治家、実業家、作家、力士などなど、多様な人物が取り上げられているので、それぞれの興味のあるところを中心に見るのも楽しいかと。幕末・維新がらみも充実。古筆のコーナーでは、あえて「伝」を付けずに展示しつつ(解説では示唆)、極書の実例も展示したり。>NDL「続・あの人の直筆」展

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月17日

NDL「続・あの人の直筆」展を見て、所蔵資料全体中の割合から見れば僅かなんだけど、印刷物でも複製物でもない資料が、「図書館」に相当数残されていることを、積極的に捉えていいんじゃないかな、と思ったりした。「出版物」という枠からはみ出すことを、肯定する場面があっても良いのかも。

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月17日

あと、岡不崩(楽只園主人)『新帝都看板考』は面白いので、とりあえず、デジタルコレクションで見ると良いかと。 http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2610285 その上で現物をぜひ展示で。>NDL「続・あの人の直筆」

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月17日

ちゃんと読めるともっと面白いんだろうなあ、とか、もっとじっくり見たかったなあ、という印象。
翻刻もところどころに参考に置いてある(持ち帰っちゃダメ)けど、混んでる時だとじっくり読めないかも。
せめて、後期に入ったらもう一度見たい。

2016/10/16

日本語学 vol.35 no.10 [2016年9月]感想ツイート

メモ。金文京「中国古典文学研究と漢籍データベース検索」日本語学 v.35 n.10 [2016年9月] p.2-9。ある漢詩に関する、描かれている状況からすると、作者別人じゃね?という疑問を四庫全書の全文DBで解決という事例を通じて、古典全文DBによる研究の変化を論じる。

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月16日

さらに「問題は、現在の日本の学界では、コンピュータ検索が十全にできる環境が整っていないことにあると思える」と指摘。日本の漢籍全文DB普及の遅れについて、「これでは中国の研究者と同じ出発点にさえ立てないに等しい」と危惧を示している。>金文京「中国古典文学研究と漢籍データベース検索」

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月16日

メモ。陳力衛「『四庫全書』などの全文データから明らかになること—漢語の出典確認の可能性をめぐって」日本語学 v.35 n.10 [2016年9月] p10-22。日本独自の漢字熟語とされるものを、四庫全書DBで検証し、これまでの研究とは異なり中国由来だったりするケースを紹介。

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月16日

そもそも使いこなすには漢文の素養が必要であり、また、四庫全書自体の限界(採録年代や改変など)もあるものの、これまで「一語十年」かかった研究の「一語一年」への短縮や、それによる研究の飛躍的発展への期待が述べられている。>陳力衛「『四庫全書』などの全文データから明らかになること」

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月16日

ちなみに、『日本語学』2016年9月号の特集は「漢文の最新情報」。 http://www.meijishoin.co.jp/book/b226814.html 「「少年老い易く学成り難し」詩の作者と解釈について」とかも面白かった。「作者」の同一性とか、結構えーかげんなもんだった、ということがよくわかる。

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月16日

あと、「出土『老子』と『老子』解釈の新局面」の、出土した古いテキストによって、「大器晩成」の「晩」は実は「免」で、極めて巨大な器はいくら作り続けても完成することがない、という無限概念に関する一節だったことが判明、という話が面白かった。>日本語学2016年9月号

— Toshiyasu Oba (@tsysoba) 2016年10月16日

ちょっと補足すると、「中国古典文学研究と漢籍データベース検索」で紹介されている、作者が別人なのでは、という疑問は1時間程度でほぼ解決できたとのこと。様々な編纂の過程で混乱した情報を、全文テキストデータベースによって解きほぐすことができた、というのは、その有効性に関する分かりやすい事例かもしれない。。

それと、ツイートでも触れた(サブタイトル略したけど)、蜂屋邦夫「出土『老子』と『老子』解釈の新局面―楚簡『老子』・帛書『老子』・漢簡『老子』のもたらしたもの」(p.24-32)で紹介されている老子の古テキスト出土による様々な解釈の変化については、ちくま新書の湯浅邦弘『入門 老荘思想』 http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480067838/ でも主題になっていたことを思い出した。

また、朝倉和「「少年老い易く学成り難し」詩の作者と解釈について―「詩の総集」収載の意味するところ」(p.34-45)で取り上げられている「翰林五鳳集」について「ちなみに、大日本仏教全書本の底本である国会図書館蔵 相国寺雲興軒旧蔵本は、現存する諸本の中で最も古く、由緒正しき伝本」(p.37)との記述がある。鶚軒文庫本については別に記載があるので、請求記号241-1か、862-108のどちらかだろうか。他の論文で詳述されている模様。

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