« エマ ヴィクトリアンガイド | トップページ | 図書館の学校 2004年2月号 »

2004/01/28

京の古本屋

 『京の古本屋』(青幻舎, 2003)を斜め読み。「京都モザイク(KYOTO MOSAIC)」という小型版のムックシリーズの4冊目(現在、8冊目まで出ているらしい)。
 要するに京都の古本屋ガイドなのだが、目次ページに「古書店利用の心得」として「本を手に取るときは、丁寧に扱いましょう」とか、「店内での大声も厳禁」などと、基本のマナーが書いてあったり、目録中心の無店舗店も紹介してあったりするところが、なかなかいい感じ。
 すごいのは、こういう本にありがちな店主に焦点を当てたコーナーがまったくないこと。人の顔が登場するのは、巻頭の永田紅(コラムを書いている)と、巻末の古書市風景だけ。あとはひたすら、店内に並ぶ本が主役である。潔い。本というモノが持つ魅力を伝えようという意志を感じる。
 出版社の青幻舎は、写真集を中心にした美術書出版が本業らしい。それだけに写真も印刷も美しい。積み上がった本なんて、全然美しいものではない(じっと自分の部屋を見る…)のだが、こうやって写真にすると、なんだか、きれいなものに見えてくるのだから恐ろしい。
 個人的には、数年前……いや、もう10年近く前なのか。以前、京都に古本屋巡りの旅に行った時の記憶が、少しだけ甦ってきた。いくつかの店は、そのころとあまり変わっていない様子で、少しうれしくなる。また行きたいなあ。

« エマ ヴィクトリアンガイド | トップページ | 図書館の学校 2004年2月号 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 京の古本屋:

« エマ ヴィクトリアンガイド | トップページ | 図書館の学校 2004年2月号 »

2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

Creative Commons License

無料ブログはココログ