2003年度マンガBEST100
『2003年度マンガBEST100』(G.B. GagBankSPECIAL001, 2004)をパラパラと見る。
先日、『ぱふ』のベスト10についてごちゃごちゃと文句を書いてしまったが、学生時代からの友人に「『NANA』が37位に入っている方がおどろきだ」とたしなめられてしまった。反省。まあ、確かに、『NANA』読者のコア層は、『ぱふ』は読まんわなあ。
というわけで、『2003年度マンガBEST100』なのだが、何というか、呆然とするほど、何も引っ掛かってくるものがない、という、不思議な(というか、異様に普通の)ランキングリストになっている。メジャー作品も、マニアックな作品も適度に入っているのだが、んん? こりゃなんだ? という違和感を感じさせないところが、ものたりない感じ。こうして比べてみると、『ぱふ』の方が「変」で、楽しいような気がしてきたなあ。
とはいえ、現在の状況をうまく切り取っているかどうか、という資料的な見方をすると、『ぱふ』よりも、この『2003年度マンガBEST100』の方に軍配が上がるのでは。売れている作品がちゃんと入っているのはこちらの方だ。一方、雑誌どころか、作品ごとに読者層が分離してしまっている現状を素直に表しているのは『ぱふ』かもしれない。
後の漫画史研究者は、両方のあまりの差異に頭を抱えることになるのだろうなあ、と想像しながら、見比べていると、結構、楽しい。
« ジョージ・ハリスン/ライヴ・イン・ジャパン | トップページ | 図書館の学校 2004年3月号 »
コメント