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2004/07/17

青山ブックセンター全店閉店

 Love Books・青山ブックセンターが閉店…!経由で知ったのだけれど、新文化などでも短報が出てますね。青山ブックセンター全店閉店とはびっくり。16日午後に自己破産の債権者申立てが行われ、同日夕刻に全店閉鎖、とのこと。
 ☆21st Century Comedy・青山ブックセンターが潰れた・・・の本文やコメントで指摘されている通り、出版業界に与える影響が心配。
 と、他人事のように書いてしまったけれど、多様な本(雑誌も単行本も)が流通するからこそ、多様な情報へのアクセスを保証する図書館が機能しうるんだけどなあ。出版(とその流通)に多様性がなくなってしまえば、新しい情報に関しては、図書館は機能しなくなっていくのではなかろうか。ネットだけに頼ってどうにかなる、というわけにもいかんだろうし……。うーむ。

(2004.7.17追記)
 雑誌『談』編集長によるBlog・青山ブックセンターが閉店!によると、以前紹介したことのある『』は、青山ブックセンターで直販していたために、販売に影響がありそうな様子。ここは頑張って乗り切ってほしいです。新しい号、リブロで見つけたら買いますので。

(2004.7.17さらに追記)
 まんぷく::日記・青山ブックセンター、ルミネ2店は明日も営業によると、全店が16日に閉店した、というわけでもないらしい。店頭在庫の取り扱いとか、どうなっていたんだろう……。

(2004.7.18追記)
 ABC閉店の件を、図書館と関連させた議論としては、MIZUKIさんの日々記―へっぽこライブラリアンの日常―・青山ブックセンター閉店と、G.C.W.さんの愚智提衡而立治之至也・青山ブックセンターが参考になります。(G.C.W.さん、MIZUKIさん。引用、トラックバック、ありがとうございました)
 ところで、G.C.W.さんの「図書館=水道の蛇口」論は、非常に示唆的だと思うのですが、蛇口の見かけが、水が出るかどうかもわからないようなものだったりすると、顧客の側はひねってみようとは思わないのではないか、という気もちょっとしました。蛇口をひねらせる気をおこさせるための、プレゼンテーションとしての蔵書構築、という視点も必要なのかもしれない、などと、もやもやと考えていたりします。
 それが、MIZUKIさんの指摘する、独自であることに甘え過ぎない情報の品ぞろえ、という話につながると面白いかなあ、などと妄想してますが、今のところまさにただの妄想です……。

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コメント

反響のあまりの大きさにびっくりしつつもさもありなんという感じもします。
固定ファン(しかも結構コアな)が多かったからなんでしょうが、もしこれが有○堂とかだったらこれほど衝撃を与えなかっただろうなあと思いました。
ともあれ非常に残念です。

Love Booksへのトラックバック、すごいですね。
ABCが持っていたブランドイメージ、というのでしょうか、その影響力の大きさがうかがえる気がします。逆にいえば、そのブランドを生かし切れなかった(あるいはそれに縛られた?)のが敗因なんでしょうか。
ちなみに、有○堂(神奈川県民ご用達のとこですよね)には高校生時代にめちゃめちゃお世話になったので、もしそういうことになったら個人的にはもっと衝撃が大きかったかも……。

追記コメント読ませていただきました。
拙文にも記しましたとおり、実際にABCを利用したことはほとんどありませんでしたが、あちこちのBlogをチェックすると、閉店に対する反応が「頻繁に利用していたのでショック」というものと「偏った品揃えで自分の欲しい本がなかったため閉店しても別に惜しくはない」というものとの二通りにくっきり分かれていたことに考えさせられました。
独自の品揃えと仕入れルートを持っている書店というのも確かに必要と思いますが、ABCの場合駅ビルのテナントなどにもなって幅広く営業展開していた以上、もう少し不特定多数の人々に向けた物の売り方を考えても良かったのかもしれませんね。

ところでobaさんにはたぶん5年ほど前渋谷あたりでお目にかかっていると思います。とはいえblogでは匿名ですので何のことやら?と思われるでしょうが・・・。(^_^;)

MIZUKIさん、コメントありがとうございます。
いや、そうかなあ、とは思っていた(相方もそうなんじゃないか、といってましたし)のですが、やっぱりそうだったんですね。……って、第三者にはなんのことやらわからない話に……。

専門図書館と、個性派書店との比較論は、とても示唆的で刺激になりました。ターゲット・ユーザ(あるいは顧客)の支持をどう得るか、というのは、書店にとっても図書館にとっても、課題であることは変わらない(解が同じとは限らないのでしょうが)、ということを強く感じています。

はじめまして,トラバありがとうございますm(_ _)m
うーん,捻る気になれない蛇口ですか.これは困りました(^^;).理想を言えば,錆びた蛇口は使うひとがどうにかして磨いて欲しいのですが,現状ではちょっとやそっと磨いたくらいではどうにもならないような気もしています.
実は個性的な品揃えって憧れだったりするんです.日頃クラシックのような陽の当たらない音楽を好んで聴いているせいもあるのでしょうが,どこにでもありそうな金太郎飴の如き巨大書店1箇所よりも,専門分化した中型書店3箇所の方が身近に欲しい今日この頃です.
この件,なかなか上手くまとめることが出来ませんが(このコメント同様),今後もどうかよろしくお願いしますです.

G.C.W.さん、コメントありがとうございます。

まあ、素材としての筋は悪くないと思いますので、その気になって磨けば、まだ光る余地はありそうな……。ただ、楽観できるような状況ではない、というのは同感です。

専門分科した中型書店、ほしいです。あまり実際には存在しない、ということは、商売として成り立ちにくいんでしょうか。うーん。

なにはともあれ、こちらこそ、よろしくお願いいたします。

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