日本の広告アーカイヴ
忘れないうちにメモ。
artscapeに掲載されている歌田明弘による連載「ミュージアムIT情報」の2004年12月分が、「日本の広告アーカイヴ」だった。
内容は、アド・ミュージアム東京や、CM Japanといった、様々な形態の「アーカイヴ」を紹介しつつ、デジタル時代における文化的蓄積の問題を語る、というもの。
最後には、
コンテンツの制作者は著作権保護には熱心になる。しかし、それをオープンなかたちで保存することで経済的利益を得られることはほとんどない。パブリックでオープンな保存はなかなか進まない。保存への意識的な働きかけが必要である。一種の経済的利権でもある著作権の問題とはまた切り離して、そうしたことを真剣に考えてみるべきだろう。
という問題提起が。
書店と図書館の比較における、商品として流通するフローとしての書籍と、公共財化したストックとしての書籍の役割分担論的なものが、コンテンツ一般について必要とされているのかもしれない。
単に著作権で保護する範囲を拡大していく(既に保護期間を著作者の死後50年から70年に延長しようという動きがあるわけだけど)だけでは、後には文化的な蓄積は何もない、過去の作品はどこにも残っていない、という状況になりかねない。それが、様々な分野で創作活動をしている人たちの求めている未来なんだろうか。みんな、過去の蓄積という巨人の肩に乗っているんじゃないのかなあ。
(追記)
「巨人の肩」の話、そういえば最近どっかで読んだな、と思ったら、CNET JapanのLinus Torvaldsインタビュー「トーバルズ、Solarisを斬る」でした。
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