四人の青木貴司展
昨日、所用で神楽坂に出かけた際に、たまたま「四人の青木貴司展」なるものが、アートスペースKで開かれていることを知って、ちょっと立ち寄ってみた。
といっても、「青木貴司」という漫画家について何か知っていたわけでもなく(もちろん、ペンネームの「まぁし」、「中江紀子」も知らなかった)、ただ、ポスター(というかチラシか?)の絵柄が、妙に懐かしい感じがしたからだったりする。
会場で配布されていた年譜によると、1978年から1980年代にかけて「まぁし」というペンネーム(他にも色々バリエーションあり)で日大系の同人誌を中心に作品を発表し、1988年から1992年には「中井紀子」名義で『クレッセント』(そういやそんな雑誌があったなあ)に作品を発表、1992年には、東京三世社から単行本『三日月3月』が刊行されている(が、私自身は全て未見)。
小さなスペースながら、会場では、こうしたマンガ作品に関する展示だけではなく、レースデザイン会社時代のデザイン画や、晩年のペーパークラフト作品(「青木なる吉」名義)など、「青木貴司」というクリエーターの全体像を描き出そうとする、愛に溢れた展示になっていたように思う(その割には短時間しか見られなくてちょっと申し訳なかったような)。
「青木貴司」氏自身は、2004年に病没。会場で販売されていた、復刻版の同人誌『いつか雨になる』(1982年作品)を見ると、絵柄に時代を感じてしまう面もあるものの(そこがちょっと良かったりもするのだけれど)、今風の絵柄に適応していっていたら、どんな作風になったのだろう、とちょっと思ってしまったりもする。
……と、書いたはいいけど、明日で終りだったとは。とりあえず、楽屋裏のブログは残しておいてほしいなあ。
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