天理図書館教祖120年祭記念展特別展示・7月
昨日は「教祖120年祭記念展特別展示・7月 ものがたり/一般展示 近世名家の自筆本」(会場:天理大学附属天理図書館2階展示室 会期:2006年7月22日〜30日)を見に行ってきた。
詳しくは知らないが、どうやら天理教団のこども向けのイベントの日だったらしく、全国から集まった小学生くらいのこどもで商店街が埋め尽くされている。その中をくぐり抜け、天理図書館へ。
会場は打って変わって、人気がない。受付と監視役のアルバイトらしき学生(居眠りしかかってたなあ)を除けば、貸し切り状態である。のんびり見られて良かったけれど、何とももったいない気も。
特別展の部の方は、源氏物語を中心に、鎌倉期の写本が並ぶ。と書くと、なんてことはないように読めるかもしれないが、そもそも、鎌倉期の写本を「並べる」なんてことは、普通はできない芸当ではなかろうか。中身は、升形本で綴帖装、といういかにも古写本らしい古写本と、絵巻や奈良絵表紙を組み合わせた構成。
一般展示の方は、8月以降の展示の際も継続されるもの。伊藤仁斎、新井白石、荻生徂徠、頼山陽、契沖、本居宣長、平田篤胤、上田秋成、大田南畝、滝沢馬琴、井原西鶴、松尾芭蕉、近松門左衛門、松平定信、井伊直弼と、教科書に出てくる人名がてんこ盛り。さすがは天理図書館。
ついでに、天理参考館にも立ち寄ってきた。小ぶりな民博、という話は聞いていたけれど、これほどとは……。特に、朝鮮半島、台湾、中国東北部、東南アジアの資料が充実……ということは、要するに大東亜共栄圏なのだと思うのだけれど、その辺はさすがに脱色された展示構成になっている。
しかし、これほどの施設を造り、維持することができるのであれば、もうちょっと天理図書館にも金を回していいんじゃなかろうか……と、いうのが正直な感想ではあったりする。うーむ。
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