タワー 内藤多仲と三塔物語展
週末にツマに誘われ「タワー 内藤多仲と三塔物語展」(会場:INAXギャラリー大阪 会期:2006年12月1日〜2007年2月16日)に出掛けてきた。
東京タワー、大阪通天閣、名古屋テレビ塔という三つのタワーがテーマという、寒空はだか先生も大喜び(?)の展示である。さらに、この三つのタワー全てを設計した内藤多仲(ないとう・たちゅう 1886-1970)の事跡を辿ることで、日本の構造設計の歴史を垣間見ることもできてしまうという、コンパクトながら充実した内容。
まず、通天閣と東京タワーを同じ人が設計していたとはまったく知らずにびっくり。しかも、それが耐震構造設計に耐震壁を導入した人物だったとは。考えてみれば、鉄骨造のタワーは意匠そのものが構造でもあるわけで、構造設計について考えるには絶好の材料になるうる。企画した人は偉い。あと、名古屋テレビ塔が国の登録有形文化財になっていたのも知らなかった。ううむ、知らないことだらけ。
三つのタワーの歴史を辿るコーナーでは、写真(各都市の変貌が一目瞭然)や関連グッズ(これがそれぞれ楽しい)が展示され、現在、早稲田大学理工学研究所が所蔵している内藤多仲関連資料を展示するコーナーでは、多仲による設計図面(当然、CADなんてものはない)や、ノートなどがあり。多仲が構造設計を手がけた主な建築(歌舞伎座や早稲田大学大隈記念講堂など)の紹介も。
図録に、復刻版東京タワー展望券がとじ込まれているのがまた良きかな。ちょっとお得な感じ。
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