京都古書研究会・第25回春の古書大即売会
今日は、昨年に引き続き、京都古書研究会主催の第24回「春の古書大即売会」(会場:京都市勧業館(みやこめっせ) 会期:2007年5月1日〜5月5日)へ。
実は去年も寄ったのだけれど、今年も三条大橋東の鰻料理専門店「京爛鰻」で昼食をとってから、会場へ。去年は、ほとんど他に客がいなくてちょっと心配してしまったのだけれど、今回は予約も含めて満席状態。繁盛しているみたいでよかったよかった。
会場は去年同様広い広い。一通り回るだけで半日つぶれてしまった。きっと本当においしいものは、初日の朝一番で拾われてしまっているのだろうけれど、とりあえず、山のように古書が見られるだけで、ちょっと幸せ。京都古書研究会の30周年記念イベントということで「紙漉き体験コーナー」があったりしたのだけれど、会場を回るだけで時間切れ。
ちなみに今回の収穫はこんな感じ。あんまり買わないつもりだったのに、結局、図書館本中心にちょこちょこと買い込んでしまった。
(1)岡田温監修『日本 文庫めぐり −蔵書の命運−』出版ニュース社, 1964. (読書人シリーズ)
(2)岡田温編『世界の図書館』日本図書館教会, 1966. (シリーズ・図書館の仕事・2)
(3)田辺広・荒岡興太郎『世界の大学図書館めぐり』雄松堂出版, 1986.
(4)大阪市立博物館『なにわ出版事情』同, 1989.
(5)大阪市立美術館『天理秘蔵名品展』同, 1992.
(1)は1959年3月30日から61年5月22日まで日本経済新聞に連載された「文庫めぐり」を元に一冊にまとめたもの、とのこと。ここで紹介されているような特殊コレクションは、時間がたったからといって中身が変わるわけではないので、少々出版時期が古くてもそのまま使えるのがありがたい。ちなみに「散逸した文庫」(p.236-239)の項目では、東亜経済調査局や東亜研究所の旧蔵書についての記述や、散逸した個人コレクションの紹介(「勝海舟の遺書、江戸文学書で聞こえた小田久太郎氏の果園文庫、善本の多かった岡田真之氏の蔵書、馬琴と親交のあった伊勢の小津桂窓の西荘文庫」といった具合)が少々あったりする。
(2)や(3)は、当然ながら今は全然状況が変わってしまっている、という意味では使えないのだけれど、特に(3)は類書があまりない気もするので購入。どっちも安かったし。
(4)は、1989年4月29日〜6月4日に開催された特別展の図録。図版はモノクロ中心だが、解説が充実していて、コンパクトな近世大阪出版史となっている。
(5)は1992年4月7日〜5月10日に開催された特別展の図録。天理参考館と天理図書館の所蔵品からのベストセレクション、といった趣。図版は全部カラーで、巻末に展示品の解説あり。これで、天理参考館と天理図書館の歴史についての記述がちゃんとしていればなあ。しかし、なんで天理図書館は欧文資料に日本語訳のタイトルしか表示しないのだろう。
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