N+Note for NICOLAの使い心地
N+Note for NICOLAは、NICOLA配列、つまり、いわゆる親指シフトキーボードを、iPadのソフトウェアキーボードとして実現した、iPad用のエディターである。詳しくはこちらの作者ブログを。
親指シフトキーボードが使えるノートアプリ「N+Note」をリリースしました。- 24/7 twenty-four seven
http://d.hatena.ne.jp/KishikawaKatsumi/20131107/1383755582
親指シフトキーボードについては、別に詳しく説明したサイトがいくらでもあるので(例えば、NICOLA日本語コンソーシアム http://nicola.sunicom.co.jp/ 、親指シフト・キーボードを普及させる会 http://www.oyayubi-user.gr.jp/ など。どっちも更新は止まってる感じだけど)詳細は端折るが、かつて富士通のワープロ専用機に採用されていた独自配列のキーボードで、その入力効率の良さから今でも根強いファンが多い。
私自身もそのファンの一員で、学生時代から現在まで、通常のJISキーボードで、親指シフト入力を実現する様々なソフトを渡り歩きつつ、現在も親指シフトで、入力をし続けている口だ。
しかし、iOSについては、親指シフトを実現する方策は見当たらず、これはタブレットについては、Androidに乗換えるしかないのだろうか、と悩んでいる時に発見したのがこのN+Noteだった。
無論、画面上にソフトウェア的に実現されたキーボードであり、物理的キーボードと比較すれば、到底入力しやすいとはいえない。しかし、iPhoneに比べるとフリップ入力のしにくいiPadにおいては、通常のローマ字入力に比べたらはるかに早く打てる。正直、思っていたよりも、ずっと打てるのでびっくりした。
ただし、親指シフトの肝である、親指と他の指との同時打鍵の判定設定(設定メニューから、「シフトキーの遅延時間」で設定)が、緩くすると入力が遅くなり、きつくすると誤入力が増える。なかなか自分にあった設定にするのが難しい。
それと、慣れないうちは、最下段のキーと親指シフトキーを同時打鍵しようとすると、つい親指が下に下がりすぎてしまい、微妙に画面外に親指がはみ出して、打鍵したと判定されないケースが発生したようで、入力ミスが頻発した。原因が判明した後は、意識して対応することで結構何とかなったが、最初は原因が分からず苦労してしまった。
とはいえ、この文章自体もそうなのだが、予測変換と組み合わせることで、下書き程度には使えることがわかってきた。
特に親指シフトユーザーで、iPad持ちの人は、多少の練習は必要だが、これさえあれば、それなりに文章を書けるようになるだろう。書いた文章は、Dropbox、Evernoteに保存できる他、メール、Twitter、Facebookに送ることができる。これで、文字数計算などができれば完璧なのだが、まあ、それは贅沢というものか。
親指シフト愛用者で、iPadユーザーであれば入れておいて損はないアプリだと思う。
(2014-04-01 脱字修正)
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