馬部隆弘「墓地から辿る椿井文書の足跡」学士会会報 no.950(2021-V) p.41-45
偽文書で知られる椿井政隆の墓を探す話から、その息子、椿井万次郎の墓碑につながり、その墓碑を建てた今井良政(明治期に質流れとなった椿井文書を販売)に話がつながって、今井家に残された記録や墓碑もまた一部椿井文書を典拠にしているという話が展開。短文ではあるが、情報量がやたら多い。
今井家の所在は、現在の木津川市とのことで、今井家の墓所も木津川市木津白口にある燈籠寺墓地にあるとのこと。墓石の材質や墓碑の書体まで比較しつつ考察が重ねられており、現在の歴史学が多様な情報を総合的に考察する学問となっていることがよく分かる。
余談だが、燈籠寺墓地の燈籠寺というのは、全国遺跡報告総覧で出てくる、燈籠寺遺跡・燈籠寺廃寺跡発掘調査概要と関係あるのだろうか。
« 石井洋二郎 編『21世紀のリベラルアーツ』水声社, 2020. | トップページ | 吉井文美「遺跡を尋ねて 第V期第4回 〈中国天津〉旧開灤鉱務総局の建物」学士会会報 no.950(2021-V)p.101-106. »
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